「何卒よろしくお願いいたします」は、ビジネスシーンでよく聞いたり見かけたりする言葉ですよね。
しかし「何卒どうかよろしく」や、「どうか何卒よろしく」などといった間違った使い方の多い言葉でもあります。
特にビジネスの場面では、言葉は正しく使いたいものですよね。
この記事では、「何卒」と「どうか」を重ねて使ってはいけない理由や、「何卒よろしくお願いいたします」の意味、成り立ちなどを詳しく解説しています。
皆さんもぜひ参考にしてみてください。
「何卒よろしくお願いいたします」の意味!

まずはじめに、「何卒」は「なにとぞ」と読みます。
仕事のメールなど、文字で見ることのほうが多い言葉だとは思いますが、くれぐれも読み方は間違えないように気をつけたいですね。
では、「何卒」の意味を解説します。
『1何とかして。どうにかして。
2相手に強く願う気持を表す語。どうか。どうぞ。ぜひ。』(広辞苑より)
『相手に強く懇願する気持ちを表す語。どうぞ。どうか。』(明鏡国語辞典より)
『(相手の厚意にすがって)ぜひ望みをかなえてくれるように願う意を表わす。』(新明解国語辞典より)
「何卒」は、「どうか」「どうぞ」などのお願いの意味を持っているんですね。
つまり、「何卒よろしくお願いいたします」は、「どうかよろしくお願いいたします」という意味になります。
「何卒」という言葉自体に「どうか」という意味があるので、「どうか何卒」のように重ねて使うのは間違いということです。
また、「何卒」は丁寧な語ですので、その後に続くのは「よろしくお願いします」よりも「よろしくお願いいたします」のほうが、一貫性があってより良いとされています。
「何卒よろしくお願いいたします」の語源は?

「何卒」という言葉は、「なに」「と」「ぞ」のように、3つの部分に分けることができます。
「なに」は代名詞で、「これ」「あれ」などのように物を指示するときの言葉です。
「何卒よろしくお願いいたします」では、お願いしたい事(仕事における次の取引など)を指していると考えられます。
「と」は格助詞で、引用などの意味を持つ言葉です。
前後の言葉を繋ぐ役割も果たしていて、「何卒」という一つの言葉が成り立つようです。
「ぞ」は係助詞で、強調の意味で使われます。
したがって「何卒よろしくお願いいたします」は、「お願いした事を<どうか>よろしくお願いします」のように、強調の意味が入った言葉ということになるんですね。
「何卒よろしくお願いいたします」は意味と語源【まとめ】
ここまで「何卒よろしくお願いいたします」という言葉について解説してきました。
「何卒」はよく見る割に語源が難しい言葉でしたが、正しい使い方ができるように気をつけていけるといいですよね。
ビジネスで言葉の使い方を知っていると評価にもつながるかも知れませんね。
それではここまでのまとめです。
- 「何卒」は「なにとぞ」と読む。
- 「何卒よろしくお願いいたします」は、「どうかよろしくお願いします」という強いお願いの意味を持つ。
- 「何卒」は、「代名詞<なに>+格助詞<と>+係助詞<ぞ>」という成り立ちになっている。
こんばんは! ブログランキングから来ました。
何卒にどうぞという意味があるとは、知りませんでした。
気を付けて、使いたいと思います。
とても役に立ちました。
また、のぞきにきます。