料理などの本で「砂糖」というと基本的に「上白糖」ですが、グラニュー糖との違いはどこにあるのでしょうか?
この記事は砂糖とグラニュー糖って何が違うの?という疑問を持つ方に向けて書いた記事です。
記事の中では上白糖とグラニュー糖の違いや代用について解説しています。
また値段の違いや重さ・カロリーについても触れていますので是非ご参考にされてください。
- グラニュー糖と砂糖の違い
- グラニュー糖で砂糖の代用ができるのか?
- グラニュー糖と砂糖の甘さやカロリーの違い
ページコンテンツ
砂糖とグラニュー糖の違いとは?

砂糖とグラニュー糖の違いとは、製造法の違いです。
簡単に説明すると、「さとうきび」「てんさい」を原料に砂糖が作られるのですが、作り方の違いです。
元の原料(さとうきびなど)を精製した際に「転化糖」という物質を加えると「上白糖」になります。
一方の「転化糖」を加える前、つまり何も入れていない原料を精製した状態だと「グラニュー糖」になります。
つまり転化糖を入れるかいれないかで上白糖かグラニュー糖か大きく分かれます。
グラニュー糖と砂糖の甘さの違い

日本では砂糖というと上白糖が良く使われますね。
実は上白糖は日本固有のものになります。
あなたの家庭にも上白糖があるのではないでしょうか?
しかし、世界的に見ると砂糖と言えばグラニュー糖が有名です。
上白糖とグラニュー糖は、甘さにどんな違いがあるのでしょうか。
上白糖の甘さの特徴はコクがあることです。
料理やお菓子作りでコクを出したいときに向いていますね。
グラニュー糖よりも甘さを感じます。
一方で、グラニュー糖の甘さの特徴はさらっとしていて癖のない甘さです。
素材本来の味を楽しみたいとき、例えばコーヒーや紅茶などの飲み物にはグラニュー糖が向いていますね。
上白糖のほうが甘いと言いましたが、糖度ではグラニュー糖のほうが高いです。
しかし、口に入れた時に感じる甘さは上白糖のほうが甘いというのが不思議ですよね。
その理由は、上白糖には糖液が含まれていて、糖度のショ糖よりも甘みが強いからです。
少ない量で甘みを感じたいときは上白糖と覚えておきましょう。
グラニュー糖と砂糖のカロリーの違い

グラニュー糖と上白糖では、甘さに差があることがわかりましたね。
甘さが違うということは、カロリーにも違いが出ると思いませんか?
砂糖はカロリーが高いので、できるだけ少ないものを選びたいですよね。
結論から言うと、どちらもカロリーに関してはほぼ同じです。
それぞれの100g当たりのカロリーは、
・グラニュー糖 387㎉
・上白糖 384㎉
製造会社によっては多少の誤差はあります。
しかし、ほとんど差がないことがわかりますよね。
グラニュー糖と上白糖では大きなカロリーの差はないので、料理の使い方によって好きな砂糖を選んで問題ありません。
グラニュー糖と砂糖では重さの違い

料理で調味料を使う時、計量スプーンを使用したことがあると思います。
大さじや小さじなど、スプーンひとつで量れて便利ですよね。
しかし、同じ大さじ1でも調味料によって重さが違うのを知っていましたか?
同じ砂糖という分類の中でも、グラニュー糖と砂糖では重さに差があります。
それは、グラニュー糖と砂糖では密度が違うからです。
それぞれの密度は以下の通りです。
・グラニュー糖 0.8g/cc
・砂糖 0.6g/cc
この密度に大さじ1の体積(15cc)をかけると、大さじ1のグラム数が出てきます。
グラニュー糖と上白糖では密度に差があるので、重さにも違いが出てくるというわけです。
料理をするときには、重さが違うということを覚えておきましょう。
グラニュー糖と砂糖のグラム数の違い

グラニュー糖と上白糖では、重さが違うということがわかりましたね。
料理中に上白糖を切らしていて、グラニュー糖で代用したい!
そんな経験をしたことはありませんか?
だけど、重さの違いがわからないと困ってしまいますよね?
グラニュー糖と上白糖のグラム数の違いを覚えておくととても便利です。
それでは、ここから大さじ1の時のそれぞれのグラム数を計算してみましょう。
グラニュー糖は、密度が0.8g/ccでしたね。
なので、この密度を大さじ1の体積15ccとかけましょう。
0.8(g/cc)×15(cc)=12(g)
このように、「大さじ1」のグラニュー糖のグラム数は「12g」であることがわかりました。
続いて、上白糖は密度が0.6g/ccでした。
0.6(g/cc)×15(cc)=9(g)
このように「大さじ1」の時の上白糖のグラム数は「9g」であることがわかりました。
グラニュー糖 12g
上白糖 9g
同じ大さじ1であるにもかかわらず、3gもの差があることがわかりましたね。
こんなに差があると、代用するときに大変だなと思うのではないでしょうか。
ですが、甘みにも差があるので料理で厳密に量る必要はないと私は思います。
しかし、お菓子作りの時には代用に注意が必要です。
お菓子作りでは材料をきちんと図ることが重要になってきます。
なので、お菓子作りをする際にはきちっと分量を量って作ることをおすすめします。
グラニュー糖と砂糖の値段の違い

日常的に使う砂糖だからこそ、少しでも値段の安いものを買いたいですよね。
グラニュー糖と上白糖では、値段に違いがあるのをご存じでしょうか?
実は、基本的に上白糖のほうがグラニュー糖よりも値段が安い傾向にあります。
その理由は2つあります。
砂糖とグラニュー糖の値段の違い➀
まず一つ目は、上白糖のほうが日本では需要が多いからです。
あなたは砂糖と言えば、何の砂糖を思い浮かべますか?
多くの方が上白糖と答えるのではないではないでしょうか?
日本ではそのくらい上白糖の消費量が高く、需要があると言えます。
また、お店によっては上白糖のほうが安売りをすることが多いと思います。
ですので、上白糖のほうがグラニュー糖よりも値段が安いことが多いでしょう。
砂糖とグラニュー糖の値段の違い➁
2つ目の違いはグラニュー糖のほうが上白糖よりも精製度が高いからです。
グラニュー糖も上白糖も、どちらも精製をすることで出来上がります。
その工程で上白糖よりもグラニュー糖のほうがより精製をするというわけです。
つまり砂糖よりグラニュー糖の方が作る時間がかかるので、値段にも差が出てくるのですね。
この二つのことから、上白糖のほうがグラニュー糖よりも安い理由と言えます。
料理で主に使う砂糖は上白糖、飲み物など少しの量の時はグラニュー糖などと使い分けると節約になるかもしれませんね。
お菓子作りに使う砂糖は上白糖?グラニュー糖?
お菓子作りに使う砂糖は「グラニュー糖」がおすすめです。
砂糖に上白糖を使うよりグラニュー糖のほうが「焦げにくい」という性質があります。
さらにグラニュー糖は「すっきりとした甘さ」が特徴の為、お菓子が甘さでクドクドしないという特徴があります。
表現として難しいのですが、甘さがクドクドしているお菓子は途中で飽きてしまうと考えるといいです。
煮物に使う砂糖は上白糖?グラニュー糖?
日本の家庭料理の1つである「煮物」ですが、長く煮込むのが特徴ですよね。
同時に味に深みがある方がいいとされています。(私的にはよくわからないです(笑))
味に深みがある方がいいという事なので、 煮物に使う砂糖は甘さが強い上白糖を使います。
お菓子作りのグラニュー糖を上白糖で代用できる?

前述している通り、お菓子作りにはグラニュー糖と説明しました。
お菓子に使う砂糖を上白糖を使った場合はどうなるのでしょう?
きちんと出来上がりますが、グラニュー糖より「甘さが表面に強く出る」という事を覚えておきましょう。
さらにお菓子が出来上がった時に、グラニュー糖は表面に残る感じですが、上白糖は残らない事も覚えておきましょう。
つまり代用はできるけど味が変わる
という事です。
砂糖の種類にはどんなものがある?

砂糖とグラニュー糖の違いについて解説してきましたが、どのようなものがあるのでしょうか?
あまり聞かない名前として「白双糖」という砂糖があります。
高級お菓子に使われる砂糖で、無色透明です。
家庭で使われることがないため、お店で売られている事はほぼありません。
家庭でよく使われる砂糖には
- 三温糖(甘みがと強い、独特の風味)
- 中ザラ糖(表面にカラメル、独特の風味)
- 氷砂糖(溶けるのに時間がかかるため梅酒に使われる)
- 和三盆(サラサラ、和菓子にはコレ)
- 黒砂糖(サトウキビがそのまま砂糖になった感じです)
があります。
どれも原料からの製造方法の違いということができます。
砂糖とグラニュー糖の違いとは?【まとめ】
ここまで砂糖とグラニュー糖の違いについて解説してきました。
ここまでをまとめてみましょう。
- 砂糖とグラニュー糖は製造方法の違い
- 上白糖はべたべたした甘さ
- グラニュー糖はすっきりした甘さ
- コーヒーなど飲料には「グラニュー糖」
- 上白糖とグラニュー糖は代用できるが甘さが違う
- お菓子作りには「グラニュー糖」
- 煮物には「上白糖
このように、製造法によって砂糖とグラニュー糖の違いがわかりました。
なぜスティックシュガーにはグラニュー糖が多いのか?という疑問も溶けてくれると嬉しいです。
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