料理をするのには欠かせない小麦粉ですが、薄力粉とどのような違いがあるのか知っていますか?
実は、小麦粉の分類の中に薄力粉があるため、同じものになります。
この記事では、薄力粉と小麦粉の違いについて解説しています。
また、片栗粉との違いや料理によって向いている小麦粉についてなども解説していますので、参考にしてくださいね。
この記事でわかること
・薄力粉と小麦粉の違い
・片栗粉との違い
・料理別の向いている小麦粉について
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薄力粉と小麦粉と片栗粉の違い

薄力粉・小麦粉・片栗粉は、料理をするうえでよく使う代表的な材料ですよね。
しかしどれも粉もので似ているので、それぞれどのような違いや特徴があるのか知らないという方も多いのではないでしょうか?
3つの違いを簡単に説明すると、「グルテン」というたんぱく質の量の違いになります。
小麦粉は3つにわけることができます。
・強力粉
・中力粉
・薄力粉
つまり、薄力粉は小麦粉の中の一つであり、小麦粉の中で一番グルテンが少ないです。
一方、片栗粉は小麦ではなく馬鈴薯でんぷんからできています。
そのため、グルテンはほぼ含みません。
グルテンの量が少ない順に並べると、以下のようになります。
片栗粉<薄力粉<中力粉<強力粉
名前の通りなので、一度覚えてしまえば忘れにくいですよね。
また、これは粘りの強さと比例します。
とろみの場合
小麦粉も片栗粉も、とろみ付けとして料理に使うことがありますよね。
小麦粉のほうが粘りが強いということは、とろみも強いのでは?と考える方もいるかもしれません。
ですが、実はとろみの強さは小麦粉<片栗粉と逆になります。
小麦粉は、カレーやシチューなどのさらっとしたとろみをつけたいときに。
片栗粉は、あんかけなど強いとろみをつけたいときに使います。
作りたい料理によって、とろみをつける粉を変えましょう。
薄力粉とは?どんな料理に使う?

薄力粉はグルテンが少ないため弾力や粘りがあまり出ません。
粉自体の細かさも小さいので、普段の料理に使うことができます。
料理本に「小麦粉」と掲載されている場合には「薄力粉」を指します。
てんぷらの衣などの普段の料理の他に、「軽いサックリ感」が欲しいクッキーなどのお菓子作りに向いています。
薄力粉とは目が小さいため、水分を吸収しにくく食材をべとべとではなくサクサクした感じに仕上げてくれます。
薄力粉の性質からすると、餃子の皮として使う場合やてんぷらの衣には最適といえますね。
中力粉とは?どんな料理に使う?

薄力粉の次にグルテンが多いものが「中力粉」と呼ばれるもので、薄力粉より目が粗く作られているため程度の水分を吸います。
つまり食感としてコシがある感じです。
この性質から中力粉は「うどん」「そば」「パスタ」「ラーメン」になどの料理に用いられます。
チヂミを作る場合に用いてもいいですね。
ちなみに薄力粉でうどんを作ると、サクサクとすぐに切れるうどんができます。
逆に餃子の皮のパリパリ感が苦手な人は「中力粉」を使って餃子の皮を作るといいでしょう。
お菓子作りをする場合に、中力粉を薄力粉や強力粉の代用として使う人も多いです。
わざと食感をサクサクさせない場合や、パンをあまり膨らませない場合にも中力粉を使うことができます。
強力粉とは?どんな料理に使う?

強力粉は最もグルテンを含んでいる小麦粉になります。
グルテンが多い性質から「パン」「ピザ」「極太麺」などに使われます。
グルテンが多いため「モッチリとした食感」を出すことができ、膨張しやすいためパンが膨らみやすくなります。
てんぷらの衣に「強力粉」を使った場合には、ベトベトとした衣ができるため食感は悪いです。
超モッチリ衣が好きであれば、強力粉を使うのもいいでしょう。
薄力粉とはどの小麦粉で代用できる?

薄力粉がもしもなかった場合に、他の小麦粉で代用する事はできるのでしょうか?
残念ながら薄力粉の代用をする事は中力粉や強力粉では難しいと私は思います。
グルテン量が根本的に違うため、同じ食感を出す事は難しいと考えていいでしょう。
どうしても代用する場合は、食感が違う事を覚悟して使いましょう。
片栗粉を薄力粉の代用品として使う方法がおすすめです。
片栗粉は「ジャガイモのでんぷん」なので、グルテンは含まれていません。
薄力粉よりもカリカリした食感になりますので注意しておきましょう。
薄力粉の代用は場合によっては片栗粉で代用できる場合もあります。
てんぷらの衣を薄力粉で作る場合には、片栗粉で代用する事もできます。
唐揚げ粉の代わりに片栗粉で揚げる事で「竜田揚げ」ができるイメージだと考えましょう。
薄力粉と小麦粉お好み焼きに向いているのは?

料理本やレシピサイトの材料の欄に、小麦粉と書いてあって薄力粉のことなの?と迷った経験はありませんか?
基本的にどんな料理でも、「小麦粉=薄力粉」 です。
そのため、お好み焼きに向いているのは薄力粉になります。
しかし、中には小麦粉=薄力粉ではなかったということもありますので、注意が必要です。
料理の完成形を想像するのも一つの手です。
例えば今回のお好み焼き。
お好み焼きをイメージしてみると、ふわったした生地ではないでしょうか?
間違っても、うどんのような弾力のある生地ではないですよね?
軽くてふわふわした生地にするには、グルテンが少ない薄力粉が向いています。
また、お好み焼きを簡単に作りたいのであれば、お好み焼き粉がおすすめです。
様々な材料を一つずつ量る手間もないですし、混ぜて焼くだけと失敗しにくいので子供でも楽しく作れますね。
薄力粉と小麦粉グラタンに向いているのは?

グラタンの場合の小麦粉というのは、とろみをつけるための役割ですよね。
一般的なさらっとしたとろみのグラタンを作る場合は薄力粉が向いています。
ということは、違う小麦粉でも作れるってこと?と思った方、いるかもしれませんね。
実は、強力粉でもグラタンは作れます。
お店で出てくる本格的なグラタンをイメージしてみてください。
意外とさらっとしたとろみよりも、重たい感じがしませんか?
プロの洋食屋さんでは、強力粉を使っているところもあるそうです。
ですから、基本的には薄力粉だけど、強力粉でも作れないことはないということです。
グラタンの小麦粉の代用品
実は、グラタンの小麦粉の代用品はたくさんあります。
・片栗粉
・米粉
・てんぷら粉
・お好み焼き粉
・たこ焼き粉
など、ほかにも調べてみると意外と多いです。
グラタンを作りたかったのに、小麦粉がない場合でも家にあるもので代用できるかもしれません。
また、自分好みのとろみを見つけてみるのも楽しいかも知れませんね。
薄力粉と小麦粉の違いって何?【まとめ】
ここまで薄力粉とは何か?
粉の種類や違いなど、代用についても解説してきました。
小麦粉と呼ばれている中に薄力粉が入っていましたね。
それではまとめていきましょう。
- 一般に小麦粉と呼ばれているのは「薄力粉」のこと
- 小麦粉は「薄力粉」「中力粉」「強力粉」に分かれる。
- それぞれ目の細かさとグルテンの量が違う(強力粉が最も多い)。
- 薄力粉はてんぷらなど軽い食感が必要な料理に使う。
- 中力粉は「うどん」「パスタ」などコシが出る料理に使う。
- 強力粉は粘りが強いので、「パン」「ピザ」に使われます。
- 薄力粉の代用には「片栗粉」が使える場合がある
ここまでわかっていただけると、どのような料理にどの小麦粉を使うのかという事がわかるので、料理のレパートリーもグッと増えますね。
誰かにおいしい料理を作ってあげてくださいね(*´▽`*)
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