「労る」「労う」「労って」は、今まで1度は使用したことがありますよね。
あなたは、正しく読むことができていますか?
正確な読みは、「いたわる」「ねぎらう」「いたわって」です。
全て、小学校の漢字ドリルに載っています。
この記事では、意味と読み方だけでなく例文や類語についてまとめていますので、ぜひ読んでみてください。
〇この記事でわかること〇
● 労る、労う、労っての意味と読み方
● 3つの例文と類語
● 漢字で書かれることが少ない理由
● 英語表現でも同じ意味なのか
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【労る】【労う】【労って】の読み方と意味とは?

「労う」「労る」の両方とも労働の「労」を使った言葉なので、仕事にも関係ある言葉です。
きつい思いをしている人に向けて使うねぎらいの言葉言葉なのかな?と想像はつきます。
「お疲れさま」などの苦労をねぎらう意味になり、頑張ったねという意味を込めて使われる言葉です。
「労る」「労う」のそれぞれについて見ていってみましょう。
【労る】【労わって】の読み方と意味は?
「労る」の読み方は「いたわ(る)」という読み方をします。
※常用漢字として「労わる」と書くこともありますが、労るでも「労わる」でもどちらでも大丈夫です。
普段漢字で書く言葉ではないので意味はわかっていても労るの読み方を知らない人も多くいると思います。
普段でも使う言葉で「高齢者をいたわる」「足腰をいたわる」など多くの場面で出てくる言葉で、「体をお大事にされてください」という意味になります。
「労る」の意味は「養生する」「大事に世話をする」「親切にする」という意味になります。
よく使う言葉に「年寄りを労る」「足腰を労る」がありますね。
どちらかというと、労るは行動の感謝や慰めを表す場合が多いです。
実は、本来の意味とは別に「苦労する」「病気になる」という意味もあり、昔の古典ではこちらの意味で使われている場面があります。
現在の労るの意味とは全く逆で、いたわるどころか苦労するという意味ですね。
パソコンなどで変換すると「労る」と「労わる」と2つの変換結果が出てきますが、国語辞典では「労る」としか載っていません。
「労わる」という読み方、書き方は時代が進むにつれて「間違いではない」慣用書き、慣用読みになっています。
「労る」と「労わる」は読み方も意味も「労る」と全く同じものです。
【労う】の読み方と意味は?
先ほどの「労る」と同じように「労う」も労働に関係するような言葉だと思われますよね?
「労う」の読み方は「ねぎらう」という読み方をします。
普段使っている言葉としては「部下を労う」「母を労う」という使い方をします。
「労う」の意味としては、「苦労を慰めて感謝する」という意味があります。
「労る」との違いは行動をすることなく、気持ちで感謝の意を表すといったところでしょうか?
勘違いが多い使い方として、目下から目上の人に対して「労う」という使い方はしません。
同様に目下から目上に向かって「ごくろうさま」という使い方もしてはいけません。
「社員が社長を労った」という使い方は間違いで、社長が社員を労うのが本当だからです。
よく会社で「慰労会」というレクレーションがありますよね?
会社のために毎日働いていくれている社員に対して、「感謝の気持ちを込めて労う会」の事です。
会社にもよるのですが、感謝の意味が込められているため、慰労会の費用は会社の経費で行っている会社が多いです。
【労る】【労って】の読み方と意味は?
労わるという漢字は「いたわる」という読み方をします。
つまり労わってという漢字に関しても「いたわって」という読み方をします。
「労わる」という漢字は「労る」と書いても間違いではなく、送り仮名が違うだけです。
よって労わるの意味も「労る」と同じように「相手にやさしくする」という意味になります。
【労う】や【労る】の類語とは?

労うや労るの類語にはどのような言葉があるのでしょうか?
「ねぎらう」の類語には「慰める」「力づける」などがあります。
相手を労うという意味になるので、相手を元気づける、感謝するという言葉が類義語になるようですね。
一方の「いたわる」の類語にはどのようなものがあるのでしょうか?
労るの類義語には「優しくする」「感謝する」など相手を敬う言葉が類義語になっているようです。
「労う」「労る」の使い方を例文を用いて解説!
日常では言葉としてよく使う「労る」「労う」の使い方を例文を用いてみてみましょう。
くれぐれも目上の人に使う事がないようにしておきましょう。
- 日々頑張ってくれている社員を労った
- いつも苦労して働いてくれている母を労う
- 大会で優勝した後輩の労を労(ねぎら)う
- 母親の体を労って毎日を過ごそう
- 自分の体を労る
- 私は愛車をいつも洗車して労っている
例文にもあるように、「労る」の場合は必ずしも人ではない事に注意が必要です。
長年使ってきたものを大事にする意味も含まれています。
なぜ「労る」「労う」も漢字で書かれることが少ないのか?

「労る」「労う」どちらの場合も漢字で書かれている場合は少ないように思います。
確かに新聞などでもあまり見た事がありません。
「労る」という言葉自体が「大事にする」「親切にする」など、「苦労」とはちょっと縁遠い意味があります。
そのため、「いたわる」という意味に「労」という漢字が不適切という考え方も多く、漢字としてあまり使われません。
「いたわる」をひらがなで書く意味としては、少しでも苦労から遠ざけたいという意味があるようです。
「労う」に関しては、労うのは「苦労」です。
「苦労を労う」としてしまうと同じ漢字が続いてしまうため、漢字が不適切という考え方が多いです。
そのため漢字として「労う」が使われる事は少なくなっています。
労る労うを英語で言っても同じ意味になる?
労るや労うを英語で表現するとどんな言葉になるのでしょうか?
労る労うの英語表現についてここで少し触れておきたいと思います。
- be considerrate (思いやりを示す)
- console(慰める)
- take care of (大事にする、親切にする)
- reward somebody for this services(褒美を与える)
前の3つに関しては、労るの意味を表現した英語表現で、最後の1つは労うの意味の英語表現です。
「労る」「労う」の読み方と意味とは?【まとめ】
ここまで「労る」「労う」の意味と読み方について解説してきました。
普段の生活の中で漢字で書く機会が少ない言葉のため、読み方を忘れる人も多いのでしょう。
- 労るは「いたわる」と読み、「大事にする」「親切にする」という意味がある
- 労うは「ねぎらう」と読み「日々の苦労に感謝して慰める」という意味がある
- 労うを目上の人に使うと失礼にあたる!同等の立場なら大丈夫
- 「労る」は「労わる」でも書き方としては間違いではない
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