ほとんどの企業では、1年に1回もしくは2回定期的に健康診断が実施されます。
あー今回も異常がなかったからヨカッタヨカッタ・・・と思われているあなた!
もしかしたら再検査の直前で異常が出る1歩手前の段階と考える事ができるかも知れませんよ?
はっきり言って健康診断の結果には、英語ばかりで何と書いてあるかわからない・・・。
もしかしたら異常を示す数値の1歩手前の状態なのかも知れません。
今回は健康診断の結果に表示される一般的な数値について解説と対処法を説明していきます。
もし健康診断の結果の数値について気になった方は是非参考にしてみてください。
※適正数値については会社で行われている外部委託の健康診断表を基に書いています。
健康な方であれば気にする数値ではないと思いますが、予防のために役立ててください。
尚、項目が多いため必要なところへジャンプしてください。
ページコンテンツ
- 1 健康診断結果に表示される数値の意味とは?
- 2 身長と体重
- 3 BMIの数値(標準18.5~22)
- 4 血圧の数値
- 5 総コレステロール(適正数値:140-199)
- 6 HDLコレステロール(適正数値:40以上)
- 7 LDLコレステロール(適正数値:120未満)
- 8 LDLコレステロールを減らしてHDLを増やすには?
- 9 中性脂肪(適正数値:150未満)
- 10 GOT(AST)とGST(ALT):適正数値35以下
- 11 γーGTP(γーGT)(適正数値:55以下)
- 12 ALP(適正数値:340未満)
- 13 空腹時血糖(適正数値:110未満)
- 14 ヘモグロビンa1c(適正数値:5.5%未満)
- 15 尿糖(適正数値はマイナス)
- 16 尿酸(適正数値:7以下)
- 17 健康診断結果の数値の意味とは?【まとめ】
健康診断結果に表示される数値の意味とは?

健康診断を受けた後に送られてくる、健康診断結果の数値の意味について解説していきます。
健康な方でも、健康診断の数値の結果については気にして確認してみましょう。
再検査などがなくても、病気になる1歩手前の状態かもわかりませんよ?
数値の意味と同時に改善するための対処法についても紹介していきます。
身長と体重
言うまでもなく身長と体重ですが、成長期でもない限り健康診断の結果で数値が大きく変化する事はありません。
数値が大幅に前年度と変わっている場合には要注意です。
身長の数値の急激な増加
身長が成長期でもないのに急に増えている場合は、もしかしたら大きな病気の可能性があります。
中にはホルモンに関係する病気もありますので、病院で検査を受ける事をおすすめします。
身長の数値の大きな減少
本来発生するような現象ではありません。
高齢の方以外では身長が数センチほど減少する事は誤差と考えられ、身長が急激に減少しているようであればすぐに病院へ行きましょう。
体重の数値の大きな増加
体重は食べたりすることや生活環境によって増減する事があり、ストレスも影響が考えられます。
体重が大きく増加した場合には、生活環境に大きな変化がなかったか、最近よく食べているか?など原因は考えられます。
体質的にも「太りやすい」などなく心当たりがない場合には、体重の異常な増加があった場合は肥満症になった可能性が考えられます。
体重の急激な減少
体重の急激な減少も生活環境、ストレスによって引き起こされることがほとんどです。
心当たりがある場合は改善するように努力しましょう。
中にはどうしても改善する事が難しい場合もあり、メンタルトレーナーや心療内科の受診も視野に入れてみてください。
心当たりがない場合には、病院に行って検査する事をおすすめします。
病気が原因で体重が急激に減少している場合がほとんどです。
BMIの数値(標準18.5~22)
BMIというのは、身長に対して体重が適正なのかという事を表しています。
身長が165、体重が55の場合には、55÷(1.65×1.65)=20.22 となります。
BMIが25を超えると太りすぎ、30以上で肥満となります。ちなみに18.5を下回ると「やせすぎ」となります。
上記の場合には、適正な体重といえますね。
改善する方法は体質的なものによっては難しい場合があります。
血圧の数値
血圧には最高血圧と最低血圧があります。
血圧とは、血管の中をどの程度の圧で血液が流れているかを示す数値になります。
血圧とは水道のホースによく例えられます。
ホースの先端をつまんで水を出している状態が血圧が高い状態。
水道のホースの出口の大きさを太くすると低血圧の状態となります。
高血圧の原因とは?(適正値90-139)
血管の中を流れる血液が通りにくくなっている状態をいい、寒い時など血圧が一時的に上がる場合ではなく何らかの病気によって上がっている場合をいいます。
高血圧の原因は生活環境や食生活など、いろいろな要因が考えられ、血液がサラサラの状態でなくドロドロの状態だと高血圧と診断されます。
低血圧に比べて高血圧が問題視されていて、血圧を下げる方法としてはいくつかあります。
最も早い方法としては病院に行く方法ですが、2019年ではサプリメントも充実していて、トクホなどでも血圧を下げる事ができます。
低血圧の原因とは?(適正数値:60以上90未満)
低血圧になる人の症状として最も多いものは、めまいや立ちくらみが多いです。
低血圧は体質によって起こる人がほとんどで、朝は血圧が最も下がっている時で起きるのがつらいという症状も現れます。
普段から寝たきりの人が急に起きて食事をするなどした場合には、急に起きたため一時的な低血圧になることもあります。
低血圧になる外的要因としては、大量出血や胃腸不良の栄養不足、内分泌の異常があります。
低血圧の数値に異常が出た場合は、すぐに受診する事をおすすめします。
総コレステロール(適正数値:140-199)
2019年12月現在では、基準値に関してはさらに細かく分類されています。
総コレステロールとは、善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の総数を示す数値となります。
総コレステロールは変動する数値でいつも一定の数値ではありません。
コレステロールは年齢をとるにしたがって減っていくもので、高齢者ほど低くなります。
コレステロールの役割は「細胞を作る」「性ホルモンの生成」などが主で、体の中でも重要な役割があります。
総コレステロールの数値が高いと、血液がサラサラではなくドロドロになっていると考えたほうがいいでしょう。
つまり動脈硬化の原因となり、脳卒中や脳梗塞などの原因となります。
逆に低い場合は「低コレステロール血症」という病気になり、細胞が作られなかったりホルモンの生成に影響が出ます。
高コレステロールの原因と対策
高コレステロールの原因として最も多いのは「肥満」です。
運動などをしない場合には、体脂肪が体の中にたまっていくためにコレステロール値が上がっていきます。
自分でコントロールできる原因には「喫煙」「飲酒」「ストレス」があります。
自分でコントロールできない原因として「ネフローゼ(腎臓)」「甲状腺異常」があります。
自分に心当たりがある場合には、ダイエットなどの行動を意識する事で改善する事ができます。
低コレステロールの原因と対策
低コレステロールの主な原因としては「栄養不足」があります。
他の原因としてコレステロールの7割は肝臓で生成されるので、肝臓の病気があります。
高コレステロールの時同様に、甲状腺異常も原因となります。
自分で改善するには「栄養をバランスよく摂る」事が大切だといえるでしょう。
HDLコレステロール(適正数値:40以上)
HDLコレステロールは「善玉コレステロール」の事で、LDLコレステロールとは「悪玉コレステロール」の事です。
HDLコレステロールは動脈硬化を防ぐ働きがあり、HDLコレステロールの数値が低いほど動脈硬化が進むと考えていいでしょう。
HDLコレステロールの数値が低いと、心筋梗塞や脳卒中などにかかるリスクが増えるというわけですね。
脂質異常症などの病気に場合には、HDLコレステロールが低くLDLコレステロールが高くなる傾向があります。
HDLの数値が高いほどいいと考えられますが、肝臓に異常があった場合などは高くなります。
何の異常もなくHDLコレステロールの数値が高い場合には、問題ありません。
HDLコレステロールを増やすには?
HDLコレステロールを増やすには、絶対的にLDLコレステロールを減らす必要があります。
この項目に関しては、LDLコレステロールの方で詳しく解説しています。
HDLコレステロールを増やす方法として、食生活の改善やサプリメントがあります。
LDLコレステロール(適正数値:120未満)
LDLコレステロールというのは「悪玉コレステロール」と呼ばれるもので、動脈硬化や心筋梗塞、高血圧の原因にもなります。
それでは0に近ければいいのかというと、そうではありません。
人間が生きていくうえで必要なコレステロールを全身に運ぶ役割があるので、0では困ります。
LDLコレステロールはどうやって増える?
LDLコレステロールは食生活で簡単に増やす(増える)ことができます。
もちろんLDLコレステロールがすごく増えるだけで総コレステロールも必然的に高くなります。
つまり病気にまっしぐらに向かっていくというわけですね。
- 油もの、肉料理を毎日食べる食事
- 毎日の飲酒は欠かせない
- 野菜は食べない
- 魚料理をほとんど食べない
- ご飯を食べる時間が早い
- ケーキなどの糖質をたくさん摂る
- ラーメンにご飯などの炭水化物2重食べが多い
- 卵を毎日食べている
LDLコレステロールが増える原因としてこのような事が挙げられます。
該当する数が多いほど、LDLコレステロールが増えやすく血管がドロドロになる可能性が高いと考えましょう。
コレステロールを多く含む食品には、レバー、卵、肉料理全般、バターなどがあります。
もちろんアルコールやお菓子にもコレステロールは含まれています。
LDLコレステロールを減らしてHDLを増やすには?
まずLDLコレステロールを減らす前に、ご飯と一緒に「トクホ」のお茶を飲むようにしましょう。
「〇〇を減らす」と書いてある飲料と一緒にご飯を食べるようにすると、コレステロールの吸収は減ります。
※個人差があり、間違いなくとは言い切れません。
LDLを本気で減らしたいと思う方は、喫煙や飲酒は控えましょう。
喫煙や飲酒もLDLコレステロールの増加の原因となっています。
ただ、喫煙はやめても適度な飲酒はいいのではないかと思いますが・・・。
- 緑黄色野菜のビタミンC,E、ベータカロテン
- アントシアニン(茄子)
- リコピン(トマト)
- ココナッツオイル
次にHDLコレステロールを増やす方法として適度な運動の習慣化が最も重要です。
サバやイワシ、サンマなどの青魚に含まれるDHA、EPAという成分はLDLコレステロールを増やすことなく、HDLコレステロールを増やすことができます。
- リノール酸やリノレン酸
- 豆乳や納豆などの大豆食品
- 青魚全般(EPA,DPA)
- ゴマに含まれるセサミン
健康な方であればそこまで意識する食べる必要はありません。
ただ万が一のことを考えて予防の意味で食べ続けるのもいいかも知れませんね。
中性脂肪(適正数値:150未満)
中性脂肪というのは、ご飯を食べる事で体内に蓄えられる栄養と考える事ができます。
人間の体を動かす大事な脂肪ですが、本来は中性脂肪が体に残ることはありません。
適度な運動などによって、他のエネルギーへと変わっていくからです。
150を超えている人は運動療法などを取り入れてみてはいかがでしょうか。
中性脂肪の危険な数値として300~749になると、食事療法が行われ、自分の力でのコントロールは困難です。
750を超えた場合にはかなりの重症で、病院の薬物療法しか対応する事ができません。
中性脂肪が高くなる原因と対策
中性脂肪が高くなる原因はいくつかありますが「生活習慣」が大きく関係しています。
- 油ものが多い
- 外食ばかりをする
- お腹いっぱいまで食べる
- 栄養が偏る食事ばかり
- 運動する事がほとんどない
- 毎日飲酒している
特に中性脂肪が高くなる食べ物として、「揚げ物やスナック菓子」「ハムやソーセージなど動物性脂質」があります。
改善には何よりも「生活習慣の改善」が重要です。
食事をバランスよく、1日15分程度ランニングなどの適度な運動をする事で改善していきます。
サプリメントに関しても充実していますので、一緒に飲んでみてもいいでしょう。
GOT(AST)とGST(ALT):適正数値35以下
GOTという数値に関しては、主に肝臓に関する数値となります。
ちなみに酵素の数のことで、肝臓の病気を調べるための数値になります。
肝臓と膵臓に関しては、無言の臓器と言われるように悪くなって初めて発症する臓器でもあります。
肝臓が異常を感じている時に数値が異常を示します。
健康な状態であればASTよりALTが低いですが、逆の場合には肝臓の病気が疑われます。
つまり正常であればALTよりもASTの方が高い。
ASTのみ異常に高い場合には心筋梗塞や筋肉の破壊の病気が疑われます。
ASTとALTが高くなる原因とは?
主に肝臓の数値という事なので、お分かりと思いますがアルコールが大きな原因となる場合が多いです。
その他の原因としては「肥満」「薬の服用」「極度の運動しすぎ」が挙げられます。
対策としては飲酒を控える他、原因をつぶすしかありません。
再度血液検査を行っても数値に異常が出る場合は必ず受診するようにしましょう。
γーGTP(γーGT)(適正数値:55以下)
ガンマGTPといいますが、肝臓の中に含まれている酵素で、アルコールに大きく関係します。
数値が高い場合には、アルコールの摂りすぎで肝臓に疾患が出る可能性を示しています。
漢方薬やサプリメントの服用でも上昇する事がある数値です。
基本的には異常が出た場合には断酒する事が対策となり、再度適正数値に戻る可能性があります。
それでも適正数値に戻らない場合には、受診するしかないでしょう。
ALP(適正数値:340未満)
ALPとは、本来血液中に出る事がない数値です。
数値が異常を示す時には肝臓や骨、胎盤、胆のうに異常がある可能性があります。
主に胆のうが異常をきたし、黄疸が出るような状態の時は数値が異常を示します。
逆に肝臓が炎症を起こし黄疸が出るような状態ではALPはほとんど上昇しません。
病院ではALPだけではなく、他の数値も参考にして診断されます。
重症化した場合はもちろん病院に行かないと数値が改善する事はありません。
空腹時血糖(適正数値:110未満)
空腹時血糖とは、字の如くお腹が空いている時の血糖値です。
126を超えてしまうと糖尿病の疑いがあると診断されます。
血糖というのは、本来であれば最初上昇するも膵臓のインスリンの働きにより正常値に戻ります。
膵臓が悪くなることによって、血糖値が戻り切れない状態になります。
これを糖尿病といいます。
糖尿病にならないために、カロリーに気を付ける必要があります。
糖質を多く含む食べ物を食べすぎる事によって空腹時血糖は上昇します。
米やイモ、人参カボチャなどの甘い野菜などです。
普通に食べる分は問題ないですが、3日3晩食べすぎるほど食べる事はやめておきましょう。
ヘモグロビンa1c(適正数値:5.5%未満)
ヘモグロビンというと、血液を運ぶ役割を果たす大事な色素の1つです。
ヘモグロビンa1cの数値は、糖尿病に大きく関わる数値になります。
血糖値の値とは別に「糖尿病」の診断に使われる数値の1つで、血糖値のように簡単には上下する数値ではありません。
5.5%を超えている場合には、すぐに病院に行って糖尿病の検査をする事をおすすめします。
特に8%を超えてしまうと重症の糖尿病の可能性があります。(あくまでも可能性です)
すぐに数値が変化するものではないので、改善にコレ!というものはありません。
病院の指示に従って治療をしてください。
この数値が変化する前には糖尿病になる前兆がありますので、早めに治療を受けるべきでしょう。
尿糖(適正数値はマイナス)
尿糖は血糖値がある数値を超えた場合に尿から検出されます。
尿糖がプラスになった時点で、糖尿病に関係するヘモグロa1cなどの数値を検査する事があります。
尿糖がプラスだから糖尿病かというと、そうではありません。
体質によっては尿糖が出る人もいるため、再度検査をしてヘモグロビンの数を測定してもらいましょう。
この項目も対策としてはありません。
尿酸(適正数値:7以下)
よく尿酸値が高いと「痛風になる」と言われます。
尿酸というのは「プリン体」が分解された時のみ出る物質です。
プリン体というのは「レバー」や「ビール」など多くの食べ物に含まれており、摂取しないという事はほぼ不可能に近いです。
- 干しシイタケ 300程度
- レバー(鶏、牛、豚) 200~300
- ハツ類 200程度
- カツオ 200程度
- マイワシ 200程度
- エビ 200程度
- 牡蠣 180程度
- 煮干し 700程度
- かつお節 500程度
- アンコウ肝 400程度
- DN/RNAサプリ 20000程度
- クロレラ 3000程度
- ビール酵母 3000程度
毎日レバーを食べる人や酒を飲む人、肥満で悩んでいる人などは尿酸値が高くなる傾向があります。
本来プリン体は血液の中に溶け込んでいきますが、量が多くなりすぎて溶けきれなくなることがあります。
溶けきれなくなったプリン体が「尿酸」として検出され、「痛風」を起こす原因となります。
健康な状態では、尿として排泄されるため問題ありませんが、尿の回数が少ない人などは体内に蓄積されやすいと考えていいでしょう。
プリン体を摂りすぎている人や、尿の回数が少ない人は次のことに注意して生活してみましょう。
- 肥満の人はダイエットをして体重を減らす(BMIを適正にする)
- 牛乳を1日コップ1杯飲む、もしくはヨーグルトなど乳製品を1日1個食べる
- アルコールを毎日摂らない
- 毎日甘いもの(ケーキなど)を食べている人は控える
- コーヒーなどを毎日飲んでみる(尿が近くなります)
健康診断結果の数値の意味とは?【まとめ】
ここまで健康診断の結果の数値について解説してきました。
全てにおいて重要だなと感じたことは、バランスいい食生活と偏った食生活をしないという事です。
これまで意味が分からずに健康診断の結果を見てきた人も、これからは数値が高いものは注意して見てみましょう。
1年に1回の健康診断を受けたんだよねー